成功をつかむのは「与える人」だった?──『GIVE & TAKE』を読んで見えた新しい働き方と人間関係
こんにちは!けろけろパパです!
「成功する人は、どんな性格の人なのか?」
ビジネス書を読み漁っていた時期、私は何度もこの問いに向き合ってきました。勤勉な人?リーダーシップのある人?それとも、自己主張の強い人?しかし、アダム・グラント著『GIVE & TAKE ―「与える人」こそ成功する時代』は、その問いに対して、まったく新しい角度から答えを提示してくれました。
与える人、奪う人、バランスを取る人
グラントは人間を3つのタイプに分類します。
- ギバー(与える人):他者に惜しみなく助けを与える。
- テイカー(奪う人):常に自分の利益を最優先に行動する。
- マッチャー(バランスを取る人):与えることと受け取ることのバランスを保とうとする。
直感的に、「与える人は損をしそう」と思ってしまうかもしれません。実際、ギバーの多くは、自分を犠牲にして他人を優先するため、職場で搾取されたり、燃え尽きたりするリスクも抱えています。
しかし、本書の中で明らかになる驚きの事実は、最も成功している人も、ギバーであるということなのです。
なぜ「与える人」が成功するのか?
ここが本書の肝ともいえる部分です。与えること=損、と考えがちな現代において、なぜギバーが成功を収めているのか。その理由を、グラントは豊富な実例とデータで説得力をもって示しています。
たとえば、ある企業の営業成績を分析すると、トップの営業マンは「お客様第一主義」を貫いたギバーだったといいます。自分の成績よりも相手の利益を優先し、誠実に対応し続けた結果、信頼を獲得し、長期的に安定した成果を上げたのです。
また、シリコンバレーの起業家や研究者、教育者など、さまざまな分野で成功している人々の背景にも、「見返りを求めず、周囲に貢献し続けたギバー」の姿がありました。
短期的には損をしているように見えても、長期的な人間関係と信頼の蓄積こそが、ギバーを成功に導いていたのです。
「損をしないギバー」になるために
もちろん、すべてのギバーが成功しているわけではありません。ギバーが陥りがちな罠もまた、グラントは明快に指摘します。それは、「自分を犠牲にしすぎる」こと。
本書では、「自己犠牲型ギバー」ではなく、「他者志向でありながら、自分の利益も大切にできるギバー」になるための具体的な方法も紹介されています。
たとえば、
- 助けを求められたとき、自分の余裕や能力を見極める
- 相手が「テイカー」ではないか注意を払う
- 与えることが自分の価値観や目的に合致しているかを確認する
といった実践的なアドバイスも数多く登場します。
つまり、「無条件に与える」ことが善ではなく、戦略的に、誠実に、持続可能な形で与えることが、現代の成功のカギとなるのです。
ギバーの思考は、人生のあらゆる場面で役に立つ
本書を読み終えて感じたのは、この「ギバー的な思考」は、ビジネスだけでなく、家庭や地域、子育てなど、人生のあらゆる場面で生きてくるということです。
たとえば、子どもに「与える姿勢」を見せることで、思いやりや協調性のある人間に育つでしょう。
夫婦や友人関係においても、見返りを求めずに行動できる人は、信頼され、長く良い関係を築いていけます。
実際、私自身もこの本を読んでから、「まず自分から差し出してみる」ことを意識するようになりました。
たとえば、職場で同僚の仕事を手伝ったり、知識や経験を惜しみなく共有したり。
すると不思議なことに、周囲の空気がやわらかくなり、自然と「助け合い」が生まれるようになってきたのです。
まとめ:あなたはどのタイプで生きたいですか?
『GIVE & TAKE』は、成功にまつわる固定観念を打ち壊してくれる1冊です。
「自己主張が強く、押しの強い人が勝つ時代は終わった」
そう語るグラントの言葉には、時代の変化を鋭くとらえた洞察があります。
これからの社会では、「どう生きるか」よりも、「どう関わるか」が問われていくのかもしれません。
あなたはギバーとして、信頼と絆を築きながら、長期的な成功を目指してみませんか?
きっとその道には、損得を超えた喜びが待っているはずです。
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